素人の研究社 社員日誌♯3

路上観察には『観察眼』が不可欠です。

前髪を切ったとか、いつもより元気がないとか、そうした大事な小さな変化には気づけませんが、それでもなぜか観察眼に自信を持って生きています。自己肯定感は高い方がいいらしいです。本日はそんな『観察眼』に関わることで、路上観察をしていなければ得られなかったであろう感動的な場面に遭遇したので、報告します。

 

こちらの写真は『ケアサービスあっぷる』の建物です。『あっぷる』という名前だからリンゴをモチーフにしたキャラクターが描かれています。絶妙なかわいくなさが癖になりますね。もしこの世界にみうらじゅんさんが生まれていなければ、私がこのあっぷるに『ゆるキャラ』と名付けていたかもしれません。

さて、この『あっぷる』ですが、駅からファミレスへの通り道にあるので、ちょくちょく前を通ります。いつもなら気にもかけていなかったのですが、先日この建物の前を通ったときに強烈な違和感を覚えました。路上観察センサー(そんなものがあるとすれば)がビンビンに反応しています。

介護系サービスのキャラクターも集めたら面白そうですが、今は収集していません。無視して通り過ぎてもいいはずなのに、なぜか見過ごしてはいけない気がします。同行者に迷惑をかけながら、数分立ち止まって考えましたが結論はでません。

 

何かはわからないけれど、この地に異変が起きている、その直感を信じて、現在地をグーグルマップで表示しました。ストリートビューに切り替えて、周囲を確認します。Googleカーが撮影したのは一年前と表示されているので、この一年で変化があればわかるはず、と「あっぷる」を表示したとき、そこに彼はいませんでした。

いや、正確にはいたのですが、ポーズと手の色が変わっていました。別人と断じるには似すぎているけれど、同じキャラクターと言い切るには細部が違います。

 

違和感の正体は「あっぷるくん」(今名付けました)でした。日常的に路上観察をしていなければ気づけなかったであろう発見に、飛び跳ねんばかり興奮した記憶があります。

狙って収集できるテーマではないので、二度目三度目を起こせる自信はないのですが、長い人生のなかで再び似たような出来事があった場合は、また報告したいと思います。

ところで、この発見のおかげで、HUNTER×HUNTERの有名なセリフ「俺じゃなきゃ見逃しちゃうね」を言った殺し屋の気持ちがわかりました。「俺じゃなきゃ見逃しちゃう」ものを目にしたとき、人は自慢をしたくなるんですね。

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nottawashi

素人の研究社の一般社員です。若くて従順なので無給で何時間でも働いてくれるので大変重宝しております。