最新記事 by satomiconcon (全て見る)
- マニラの配車サービスで見られる車内用手作り扇風機シーンの調査 - 2023年4月6日
- 田んぼで見かける橋の収集 - 2021年10月23日
- 「ナマケモノ」を世界はどう訳すか 31ヵ国のナマケモノ観 - 2021年7月14日
- タイの寺院で貰える寺院ステッカーに想いを馳せる - 2021年6月15日
2018年にタイのバンコクとチェンマイを旅行した。その旅行中、訪れた寺院で「ステッカーが欲しい」と住職に伝えるとステッカーをお恵みいただけるという旅の裏技を見つけたのだが、それから3年経った今あの時のステッカーの存在を思い出し眺めてみたものの、どこで何をもらったのか全く覚えていないことに気がついた。
旅で集めたステッカー。喜んで集めていたこと以外何も思い出せない。
私は基本旅先では現地で目にした光景を新鮮に感じたいと思い情報を調べないようにしていた。
「旅を確認作業にしたくないから、下調べはしない」これは片桐はいりが言っていた言葉なのだがその言葉に「そういうことなんだよな」と得意げな気持ちになっていたのだが、3年経ってまるで何も覚えていないのはきっといきあたりばったりで寺に行ったせいだと思う。
唯一下調べをして行ったタイの歯医者でのことは今でもよく覚えている。(こちらもよかったらどうぞ→さとみこんこんWORLD DENTAL MEMORIES(趣味で海外の歯医者を巡った記録))
しかもどうやら住職にお願いするとステッカーがもらえるというライフハックはインターネットという大海原でも見かけない貴重な情報である様なので、ステッカーを再調査して3年経った今どこでどんなステッカーをもらったのかを発表させていただきたいと思う。
※調査方法はグーグル翻訳を使ってステッカーから情報を読み取りインターネットで地道に検索するという、極めて素人の調査方法である。
まんじゅうを見つめる鬼のステッカー
鬼がまんじゅうのようなものを抱えて眺めているように見えたステッカーは、まんじゅうではなく月もしくは太陽という壮大なものを食べていたことが判明。
鬼の正体はラーフ神といい、入手元はワットクンチャンである。アムリタという不死の霊薬をこっそり飲んだラーフ神を月と太陽がビシュヌ神に告げ口。ビジュヌ神は罰としてラーフ神の首を切断するのだが不死の薬を飲んだラーフ神は首だけで生き延びることに。首だけのラーフ神は怒って告げ口をした月と太陽を食べてしまうが、体がないので月と太陽はすぐに逃げ出してしまう。というインド神話が元になった神がこの鬼の正体のようだ。ちなみに月食や日食が起こるのはラーフ神が月や太陽を食べるからという説もあるようだ。
確かにワットクンチャンに訪れたということは覚えているし、ワットクンチャンでラーフ神が祀られているという事実も把握できたので、このステッカーはワットクンチャンでもらったというのは確かなことだと思う。
写真で旅の思い出を再度振り返ってみたところギリギリラーフ神の姿を確認。ラーフ神は出っ歯気味だということも改めてわかった。
象と豪華な装飾のステッカー
真ん中に象の神と思われるガネーシャが祀られたステッカーは、チュラチョームクラオ陸軍士官学校の校章であることが判明した。ちなみにチュラチョームクラオ陸軍士官学校には行っていない。
学校のキャンパスがもともとバンコクのサラーンロム宮殿の一隅にあったが現在はバンコクから北に140キロ離れたナコーンヨック県ムアンナコーンナーヨック群にあるそうで、おそらくサラーンロム宮殿の近くにあるワットポーで頂戴したものではないかと思われるが自信はない。
ワットポーの名物巨大寝釈迦。特に注目すべきポイントがお釈迦様の顔ではなく足の裏であったことを3年経った現在知る。
ワットポーにて撮影。我ながら頭を使って観光していないということが顔に表れた1枚だと思う。
古くなって1枚色が薄くなってしまった?
「古くなって1枚インクが薄くなってしまったのか?」と慌てたこちらのステッカーは決して劣化して薄くなったわけではなく、薄い方は車の中から貼り付けられるようになっていることが判明。そういえば、タイの車は車内に装飾やステッカーなどのお守りが付けられている光景をよく見かけた。
ステッカーにはワット・アルンラーチャワラーラームの表記があるのでワットアルンでもらったということがわかった。真ん中の鳥のような存在はタイの国章にもなっているガルダではないかと思われる。
これは私が3年前のタイの旅行で1番好きな写真である。ここがワットアルンの本尊でラーマ2世の遺骨が安置されているということを今知る訳なのだが、何も知らずに訪れたあの時でもワットアルン内でここが1番エネルギーの高い場所だと感じていたが、それはあなた様でしたかという心境である。
1つ1つが記号のようなステッカーと右手が輝いている女性のステッカー
以下の2つのステッカーはチェンマイのワットチェットヨートで頂いたものだったと思う。寺院でお願いするとステッカーが貰えるとわかったきっかけの寺院がワットチェットヨートであったことを思い出したのだが、何のステッカーをもらったのか覚えていないので余ったこちらの2枚がワットチェットヨートでもらった物だと思われる。
もともとタイの人が乗っている車に貼られたステッカーが欲しくてどこに売っているのかワットチェットヨートの住職に尋ねたところ、社務所のようなところからステッカーを持ってきてくれたことがきっかけで集め始めたのであった。
ヤントラと呼ばれる魔法を言葉や図形で表したものではないかと思われる。サクヤンというタイの刺青のデザインを観察すると似たようなデザインのものがいくつか見つかった。このステッカーの意味まではわからなかったが素敵なデザインで気に入っている。
輝く右手で手招きをする女性のステッカーはナーンクワックではないかと思われる。ナーンクワックとはタイで「商売繁盛」や「幸運」を招く女神とされているそうで、日本でいう「招き猫」のような存在のようだ。
ワットチェットヨートは緑に囲まれた美しい寺院であった(ことを思い出した)。
寺にめちゃめちゃヘビがいるのは辰年生まれの人の巡礼地であるからだそうだ。
おまけ
以下はバンコクでステッカーの移動販売を見かけて購入したものである。
誰だか知らずに買ったこちらのステッカーは、左がタイ国民から愛されたラーマ9世であるプミポン前国王で、右は多分ラーマ5世ではないかと思われる。ラーマ5世も国民から支持をされる存在だった様子。余談だがラーマ5世は妻の数は160名以上、子供の数は77人だったそうだ。
寺でもらったとばかり思っていたこちらのステッカーは、プミポン前国王の紋章だということが判明。プミポン前国王のステッカーとたまたま一緒に購入したのだろうと思われる。国王の顔や王室の紋章のステッカーが街の移動販売で売られているという光景も日本とは随分文化が違うなと感じる。
このカニのシールは可愛いと思って一目惚れしたもので、唯一よく覚えている。やはり認識できるものは記憶に残るんだなと実感。万国カニには注意ということもわかる。
総括
いきあたりばったりの旅はろくに覚えていないということを実感し、何も下調べせずに旅行をするのであればせめて復習をしようと誓った。この記事の作成にあたり知識があると物事は何倍も楽しくなるものなのだなぁ…ということを体感することができた。意味までよくわかるようになったタイの貴重なステッカーはどこか適した場所にありがたく貼りつけたいと思う。
早くコロナウィルスが収束して心置きなく旅行ができるようになりますように。次回からはちゃんと下調べをして旅行します。