マッサージ看板の収集と分類

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nottawashi

素人の研究社の一般社員です。若くて従順なので無給で何時間でも働いてくれるので大変重宝しております。

だいたいどこの町にも駅前に1店舗は存在するマッサージ店。なんとなく怪しい雰囲気のところから、明るく健康的なまっとうなものまで様々なものが存在します。そしてなぜか怪しい店の前には必ずといっていいほど看板が置いてあります。看板の種類としては「電飾スタンド看板」とでもいうのでしょうか。

こういったものです。

何らかの経営ノウハウが共有されているのか、まったく違う土地にあるものでもなぜか似た雰囲気を感じるこの看板たち。今回はそれらマッサージ店の看板を調査対象とし、それらを分類していきます。

 

〇看板の収集

ちょっと怪しい雰囲気を醸し出しているお店のもの。

 

健全で健康的なお店のもの。

など、マッサージには様々なものがありますが、今回の収集にあたっては特に区別なく、全て「マッサージ看板」として扱っていきます。

分類をする前にいくつか気になったものをご紹介します。

 

まず圧巻なのがこの2枚。上野駅前で撮影しました。パンダとおじさんの町、上野はやはりマッサージ店が多い印象がありますが、これだけの数の店が一か所に密集しているのは日本広しといえどもここくらいでしょう。

雑居ビルのほぼすべてのフロアにマッサージ店が入っていたりと、どう考えても供給過多に思えるのですが、それでも成り立っているということにすさまじさを感じさせられます。

 

好きなのがこの看板です。銀座で撮影しました。

マッサージなのか整体なのか矯正なのかまったくわからないのですが、「あっ、歪んでる」と一目見て思ってしまうこのシンプルさがたまらなくかわいらしく見えます。

あとで調べたところ、身長を伸ばすお店だそうです。マッサージと呼べるのかは微妙なところですが、看板が好きなのでよしとしました。

 

 

〇分類

収集した看板を、いくつかの特徴別に分類していきます。ちなみにサンプル数は集計した時点で116でした。

 

〇分析

まずは看板の色とタイプ。

「人」は人の写真がメインで使われているもの。「写真」は人が写っていないもの、たとえば店内の写真のみであった場合に分類しています。

数字を見ると「人」がもっとも多くマッサージ店は人に支配されていることがわかります。

これは「人」です。

 

例えばこちらの看板は「写真」として分類しました。下部にある小さい写真では施術風景が写っていますが、うえにあるメインの大きな写真が部屋の写真だったのでそのように判断しています。

 

「文字」はこのタイプです。写真もイラストもないもっともシンプルなもので、このタイプを発見するたびに予算の二文字が脳裏をよぎります。

 

 

イラストはこういうものです。傾向としてはやはり秋葉原や中野に多かった印象です。

大久保~新大久保でもよく見た記憶があるますが、写真が残っていなかったので今回の集計には含まれていません。撮影地は記録していないのですが、おそらく地域別でも傾向の違いが表れると予想されるので、別途調査するかもしれません。

イラストはおそらく何らかのアニメやゲームの画像が使用されているものと予想できるので、美少女ゲームに詳しい人ならキャラの名前もわかるのではないでしょうか。

 

 

〇色の割合

続いて色の割合です。やはり緑が圧倒的でした。もちろん使われているのが一色ではない看板も多く存在しましたが、何がデザインのメインと使用されているかをポイントとしてこちらも主観で分類しています。

例えばこれはオレンジやピンクも使われていますがベースの色が緑なので緑と判断しました。

同様にこちらは白として扱います。

 

「マッサージ店の看板って緑ばっかりだな」と思っていたのですが、26%と体感よりはずっと少ない結果に終わりました。イメージとしては半分くらいが緑色の看板を使っていたのですが、あまり印象になかった白や茶も非常に多く存在しています。

確認のため日暮里~西日暮里を歩いて確認したところ、やはり緑色の看板が多かったので「日暮里周辺は緑色の看板が多い」というのははっきりと断言できます。おそらく経営者、あるいは出資者のセンスだと予想されますので、どことどこが系列店だという情報をお持ちの方がいらっしゃいましたらこっそり教えてください。

 

 

〇うつぶせ女性の出現率

さて、マッサージ看板の最大の見どころいえば、うつぶせの女性です。

日頃の生活の中、街中でうつぶせの女性を見ることがあるでしょうか。どんな高度なコンピューターやAIが都市をシミュレーションしたとしても、街中にうつぶせの女性の写真を配置することはないと言い切れます。そんな世界のバグのような存在が、マッサージ看板のうつぶせ女性なのです。

看板を収集しているうちに、うつぶせの女性がいれば「あたり」それ以外は「はずれ」といった感覚になってきました。

 

「あたり」か「はずれ」か、判断が難しいものもありますがやはり主観で決めていきます。

この写真の右のものは文句なしにうつぶせ女性なので「あたり」です。左のものは女性ですがうつぶせではないので「はずれ」になります。

 

これはうつぶせの人も女性も写っているのですが、うつぶせになっているのがおじさんなので「はずれ」です。

 

以上のように分類していった結果が下記になります。

集計の結果、看板の約半数がうつぶせの女性の写真を使用していることが判明しました。おそらくこのデータは日本で私しか持っていないものでしょう。マッサージ店の看板を作製するつもりの方がおりましたらご相談ください。中国語はわかりません。

 

 

〇おまけ

そもそもが「これだけ似ている看板があちこちにあれば、同じ写真素材を使っている店があるのでは?」という疑問を抱いたことがマッサージ看板収集のきっかけとなりました。

今の若者が好きそうな言葉に言い換えるなら「マッサージ店の看板全部調べれば同じ写真使ってる店存在する説」です。

 

やはりありました。ポーカーならフルハウスです。

 

 

以上でマッサージ看板に関する報告を終わります。

引き続き収集は続けますので何か特別な発見があった場合はまた報告します。